元々は同じ野生の植物から作られていた

八百屋やスーパーマーケットに行くと、様々な野菜が販売されています。また、ホームセンター等のタネ売り場に行くと、同じ野菜でも様々な品種があることがわかります。これら野菜のほとんどすべては、人間が長い年月をかけて野生の植物から作り出したものです。キャベツを例に考えてみましょう。赤キャベツや小さな芽キャベツはキャベツの仲間だとすぐにわかりますが、それだけではありません。ブロッコリーやカリフラワーも、もとはキャベツと同じ野生の植物から作り出されたものです。

現在の品種ができるまで

農作物の祖先である野生の植物は、実が小さかったり、毒があったりして、栽培したり食べたりするには適さないものがほとんどです。それでも、栽培を続けるうちに、性質が変化したものが生えてくることがあり、その中から利用しやすいものを人間が選んできました(栽培化)。たとえば、実が大きくなったものを選び、その種子をとり栽培することを繰り返すうちに、大きな実をつける品種ができます。このように新しい品種を作ることを「品種改良」または「育種」といいます。

 

まれに見つかる良い形質のものを選ぶだけでは、目的に合ったものが得られにくいので、品種改良の方法の研究も進められてきました。性質の異なる品種を掛け合わせ(交配し)て良い性質を持つ品種をつくる方法である「交配育種」はよく知られています。性質の変化を助ける方法としてわざと突然変異を起こしたり、遺伝子を組み換える技術も使われており、最近では、ねらった遺伝子に効率よく変異を導入することができるゲノム編集技術を用いる研究が進んでいます。